おやすみの魔法
おやすみ
たったそれだけの言葉が
ケーキより甘くて
きっとそれは
他の誰かじゃなくて
あなたの言葉だから
長い文章に辟易しているあなたに
わたしはそういう書き方しかできないの
なんて
言ってみたけど
代わりに
短くていいよって言った
自分がしたくてしていることに
相手が同じことをしてほしい
それは
「わがまま」
だと私でも知ってる
私がそうであるように
あなたにもあなたのやり方があるから
だけど
そのおやすみと
大好きな絵文字の中に
あなたの気持ちが詰まっていて
時々一言は長文以上の力を持つこともある
たまにはと
「おやすみぎゅ!」
って短く返した自分が
なんだかあなたに感化されてるようで悔しい
だけど
長い文章を書く気になれなかった
そのかわり
あなたの大好きな動物と
私の大好きな動物が
ぎゅうしてるように見える顔文字も添えて
些細なやりとりが人の心を救うことがある
そして
きっと私は生まれてから今まで
ずっとそれが欲しかった
子供みたいに喜ぶばかりで
あなたが本当はどう思ってるかなんて
誰にもわからない
だけど小さな一言が来るたび
今
あなたは私を思い出して
文字を打っている
それだけで十分すぎる愛を感じる
私は私
変わりたくない自分の思いも信念もある
頑固だからなと何度も言われたし
だけど確実に
あなたといると変わって行くよ
よく目を凝らさないと見えないかもだけど
確実に私の中で何かが
同じようにあなたも変わるのかな
飄々としているようにしか見えない
自信家のあなたでも
明日は
「おはよぎゅ!」を送ろう
些細なな日々の一言がほんとはとても大事で
そんなことに気付かないまま
ありがとう